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ヤクザときどきピアノ

著者:鈴木智彦

税込価格 :1,650円

ISBN:9784484202075

発売日:2020年4月

今週のおすすめ本

ふーふーふ~ん ふーふーふ~ん ふーふーふ~~ん

もうおわかりですね。いうまでもなく、北欧の至宝・ABBAの『ダンシング・クイーン』の鼻歌です。
赤ちゃんの喃語みたいな語感ゆえか、何かと軽くみられがちなバンドですが、ノーザン・ソウルを代表するよいバンドです。

さて、本書は稀代のクオリティ・マガジン『実話時代BULL』の元・編集長が、ピアノにはまり、『ダンシング・クイーン』のソロ・ピアノを習得するまでの顛末を描いたエッセイです。
ふだんは裏社会の取材に明け暮れ、ヤクザ社会をはじめ、密漁や原発などの修羅場の潜入取材を得意とする著者がピアノ教室に通い、発表会をゴールに奮闘する、そのギャップにクラクラします。「音楽は人と違って裏切らない、生涯の友達」というフレーズにもしびれたし、ぼく的には、名言を連発する「レイコ先生」が最高でした。

何かを始めようとする時、実用的な技法の本を読むよりも、関連したエッセイ読むのが、楽しさのエッセンスが抽出されていて、初心者の方にはおすすめです。
何を隠そう、ぼくも45歳にしてピアノの練習にはまっています。これを読んだら最後、「もしもピアノが弾けたなら」とか歌っている場合ではない!当面の目標は、保育園の先生(但しへべれけ状態)程度の技量を身につけること。
サザンの『希望の轍』のイントロが弾けるようになるまで、がんばります。

(船橋店 スタッフ)

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