おすすめ書籍

燃えつきた地図

著者:安部公房

価格:670円+税

ISBN:9784101121147

発売日:1980年1月1日

旭屋書店スタッフのイチオシミステリー

探偵である主人公は、失踪人を捜索するうちに、自らの存在をも都市の中に見失っていく。

『箱男』や『他人の顔』でも追及した、実存的な不安に満ちたミステリー。探偵小説のかたちをとった都市論としても読める。安部はこの後、カフカエスクな超現実主義へと作風をシフトさせていくが、カフカの『城』を思い起こさせるプロットには、すでにその萌芽が見え隠れしている。

いわゆるメタ的な構造をもった本ではないが、読むものの世界に揺さぶりをかける、強烈な一撃を喰らわす力をもった小説。
高校生の頃、この小説を読んで、世界がぐにゃりと歪むような感覚を覚えた。その歪みは、おじさんになった今でも僕のなかにある。
ふつうのミステリー小説として読んでもおもしろいです。

(志木店 T.O.)

 

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