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うれしたのし江戸文様
著者:熊谷博人/文・絵
税込価格 :1,430円
ISBN:9784834088823
発売日:2025年11月
お祭りの日に着るはっぴには町内ごとの印や縁起のよい絵が染め抜かれています。いいことが来ますようにという願いが込められた文様はいつ頃できたのか、他にもどの様な思いが込められた文様があるのかを探っていきます。文様が生まれたのは300年程前の江戸時代。「枝松」は一年中緑色の松は長寿を連想させ、目出度い文様となっています。他にも松竹梅が漢字で染め抜かれていたり,植物の文様も多くあり、松をはじめ春の七草をイメージしたもの、麻の葉の文様などもよく目にします。麻は伸びるのが早いことから、子どもの健やかな成長を願い、子どもの着物の柄にもよく使われたとのこと。又、江戸時代倹約をすすめる法令が度々出され、高価なものは使えない為、絹より安い木綿の布を藍やベニバナなどの自然の植物の染料で染め、文様はシャレのきいたものが多く、錨を怒りにかけたり、南天を南を難、天を転じるで災難から逃れるなど巧く表しているものが沢山あります。季節を表したり、戦国の武士が好んで使用したチョウの文様に込められた思いなど読みごたえもあり、色とりどりの文様に心惹かれる1冊です。
(船橋店 スタッフ)

