子どもの頃から少年漫画や青年漫画ばかり読んでいてあまり少女漫画に触れてこなかったのですが、20歳を過ぎて少女漫画を10数年ぶりに読んで、
あまりの画面の綺麗さと線の繊細さに感動し、それからすっかり少女漫画の虜になってしまった自分が胸を張っておすすめするのが、『りぼん』で連載中の
この作品。
人間のほかに、人狼や人魚など、人間とはちょっと違った個性を持つ存在がいる世界。中には人狼や人魚ーー”能力者”をよく思わない人間もいます。
人間主義国の≪ブログニグ≫に生まれた姫、ミオは人魚でした。姫でありながらも、人間主義を掲げる国ではミオも当然人魚であることを否定されます。
家臣には気味悪がられ、避けられる。実の父親にも人魚であることを否定され、人間になる”治療”を毎日受ける日々。
そんなある日、新しく城にやってきた教育係、ユウリと出会い、ミオの運命は大きく変わり始めます。
（ユウリの正体は読者にはすぐに明かされるのですが、いつ、どのタイミングで本当の姿でミオに会うのだろうか…というところも見どころ！）
差別、能力者の売買等、りぼんにしては重い内容な部分もあり、世界観の設定やキャラクターの個性もとにかくしっかり練られ、大人も楽しめるファンタジー漫画です。女の子向けコミック誌で連載しているからと、侮るなかれ…！と声を大にして言いたくなる作品です。
主人公のミオやユウリ、その他のキャラクターの台詞にもはっとされる台詞が多く、勇気や元気をもらいます。
毎話変わるミオのお洋服や髪形もかわいい！！たしろみや先生の繊細な作画も見どころです。

(本部 山口)

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