2012年本屋大賞受賞作。2013年に松田龍平さん主演で実写映画化もされ、2016年にはテレビアニメも放送されました。
辞書『大渡海』をつくる物語。
原作本、映画、アニメ、すべて履修しましたが、どれも「空気感」が素晴らしい作品でした。
辞書を作る編集者たちや関わる人々の苦悩や葛藤、なんといっても紙の辞書を引きたくなるような、
辞書の紙を触りたくなるような文章に大変引き込まれます。
電子辞書化が進み、ましてやインターネットで単語を入力すればすぐ出てきて紙の辞書離れがどんどん進んでいく時代に、
辞書の制作過程など考えたこともなかったのですが、この作品で「開いたときのフォント等のレイアウトの美しさ、見やすさ」
「紙をめくるときのを考えた紙質」そこまで拘るか！というところまで拘って作られているものなのだと知りました。
ヒューマンドラマ的にも色んな方に刺さる作品ですが、特に０からモノをつくる人にはとても刺さる作品だと思います。

(本部 山口)

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